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レモンのお得なポイントカードです。イラストは作家・井上洋介によるものです
1978年より毎年開催している建築学生を中心とした卒業設計展です。多くのプロの建築家が出展した歴史のある展覧会です。
〈第47回レモン展について〉
8月開催予定
このページでは、
展覧会の概要
学生設計優秀作品展組織委員会・後援・協賛
レモン展の歴史
日本建築学会賞を受賞
文部科学大臣表彰 科学技術賞を受賞
デジタルアーカイブ
ポスターギャラリー
建築家インタビュー
を紹介します
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12月上旬、ホルベイン画材株式会社様(以降ホルベインと表記)のご協力のもとレモン画翠の画材販売スタッフを中心に透明水彩絵具についての講習会を開催していただきました。簡単にその模様をレポートさせていただきます。
ホルベイン東京営業所に到着すると、とってもウェルカムな感じでお迎えいただきました!
入り口の謎の石がかわいい。
講習会の会場はこんな感じです。
ずらっと絵の具が並んでいるだけでワクワクしますね!
そして牛の存在感すごい。(ホルベインのSさんの力作だそうです。)
前半は座学ということで、ホルベインのH様に絵具について講義していただきました。
まず講義に入る前に見せていただいたのがホルベインで最近発掘されたというこちら。
ホルベインの商品にレモン画翠のロゴを入れていただいたオリジナルの絵具セット。後で社歴の長い社員にも聞いてみたのですが、「初めて見た!」という回答で、相当古いもののようでした。(G&Lという表記からおそらく昭和50年代くらいのもの?)
ホルベインが東京に出店するときからレモン画翠とお付き合いがあったというお話もあり、長い間ご縁があるんだなぁとほっこりした和んだところで講義スタートです。
絵具は顔料(ピグメント)と糊(バインダー)を混ぜたもので、糊に何を使用したかで種類が変わります。
透明水彩絵具の場合は糊がアラビア樹脂(アラビアゴム)でできたものを指します。アラビア樹脂の見た目はこんな感じ。
これはアカシア科のアラビアゴムノキの樹液を固めたもので、医薬品の糖衣錠にも使われているくらい安全な材料となっています。
中国で紙が発明され、十字軍遠征でアラビア樹脂がヨーロッパに持ち込まれたことの影響もあって絵具は大きく発展しました。
もともと絵具は画家の工房で弟子が都度必要な分を作っていたのですが、やがて絵具を専門につくる業者が生まれました。
瓶に詰めていた絵具も1800年代にチューブが発明され持ち運びも簡便になったことで、屋外で油絵を描くことも可能となり、流通も拡大、さらに発展していきました。
水彩絵具の他に、油絵具、アクリル絵具にも透明・不透明の違いはあります。
この違いは、有機顔料・無機顔料といった顔料による違いにはじまり、 『顔料粒子の大きさ』『分散性』『顔料と糊材 (バインダー) の屈折率』『顔料容積濃度』などの要因で、透明・不透明の差がでてきます。
水彩絵具はどうでしょう。
同じ水彩絵具でも透明水彩絵具と不透明水彩絵具(ガッシュ)に別れていますが、その違いは 「顔料と糊のバランス」です。
透明水彩絵具は、顔料が少なく、糊が多い。 そして、糊が多いから乾燥が遅い。
不透明水彩絵具は顔料が多く、糊が少ない 糊が少ないから乾燥が速い。
つまり顔料に対して糊を沢山使用すれば透明水彩に近づくので、不透明水彩絵具にアラビアゴムメディウムを追加すると透明水彩絵具としてお使いになることができます。
歴史的にはパンカラーの方が古く、メリットとしては減りにくいこと、安定しているのでチューブに比べて質が良いことなどが挙げられます。ただし大きい刷毛が入らないというデメリットがあるので広い面を塗りたいときには不向きです。
チューブはその逆の特性があり、またメディウムが使用できる点もメリットです。
固形水彩の製造には、入れ物に絵具を垂らして乾かして…を繰り返す方法と、絵具を溜めた後、圧縮して固める…を繰り返す方法の2種類があり、ホルベインは後者の「プレス製法」を採用しているので密度が濃い固形水彩になっています。
プレス製法には水溶けが悪いという欠点があるのですが、そこをホルベインでは水溶けが良くなるように改良されたそうです。
欧米では勢い良く筆を運ぶような画風の方が多く、製造している紙もそれに合わせて表面が丈夫でサイジング(目止め)がしっかりしているため、絵具のノビを良くして描き易くしているそうです。
対して細密画など、絵具を点々と置くような描き方をする人にとっては、必ずしもノビが良い絵具がベストではないという観点から、ホルベインではユーザーがカスタマイズできるように混ぜるとノビが良くなる界面活性剤(オックス ゴール)を別売りしているそうです。
(ちなみにこちらなかなか強烈な匂いでした…)
安価な絵具との違いは「糊」。ホルベイン製品はアラビア樹脂で作られていますが、安価な絵具の糊の主成分は「でんぷん糊」です。
こちらは非常に安価ですが、4年程度で固着力が落ちてしまうため保存性が低く、絵具がパラパラ落ちてしまうことも。
長期間作品を残したいなら、アラビア樹脂を主成分にした糊の絵具を使うほうが良いとアドバイス頂きました。
ここからは講師をK様にバトンタッチして「筆」と「水彩紙」について講義していただきました。
水彩筆の理想としてコリンスキー毛やリス毛が有名ですが、人毛の大きな違いは輪切りにしたときに中央に空洞があるかどうか。コリンスキー毛は中央ある空洞によって竹のようにしなり、筆の重要な要素である弾力がもたらされています。
もう一つの要素として挙げられる「水含み」は毛の表面にあるキューティクル(うろこ状のひだ)によってもたらされるもので、例えばナイロン毛にはキューティクルがなく表面がツルツルのため、水分が引っかからず水含みが悪くなります。
両方の条件を最適に備えており、かつ生産量の少ないものがいわゆる高級筆となります。
ホルベインではナイロン毛に人工的にキューティクルをつけた「リセーブル原毛」を開発し、水彩筆のスタンダード、3100シリーズは羊毛と混合したリセーブル筆です。
水彩筆にとって一番ダメなのは水桶につけっぱなしにして放置すること。
軸に水が入ると、軸の中で毛が収縮を繰り返し、軸の変形や塗装の剥げなどにつながります。
また、購入時についていた保護キャップをつけ直すのもNG。
筆の乾燥を阻害するため、天然毛の場合は最悪腐ったり、穂先を痛めてしまったりするそうです。
一般的に水彩紙はサイジング(目止め)を施して水を弾くように製造されています。
原料の段階でサイズ剤を入れており、紙の表面に水や絵具の顔料が残るので、発色が良くなり、水彩独特のにじみ・ぼかし表現がしやすい反面、乾きが遅くなります。
画用紙のようなサイジングしていない紙は紙に水分や顔料が吸い込まれるため、彩度が落ちますがその分乾燥は早くなります。
紙の表面にある独特の凹凸は、紙を漉く際の毛布の模様によるものです。
製造工程で熱を加えたロールでプレスしたもの(HP:ホットプレス)を細目、熱を加えない常温のローラーでプレスしたもの(CP:コールドプレスまたは熱を通さないのでNOT)を中目、毛布の目を活かした仕上がりのものを荒目と呼んでいます。
ホルベインでは同じ「白い紙」でも大まかに真っ白なピュアホワイト系と、少しクリームがかったナチュラルホワイト系の2種類があります。
最近の人気は絵具の色が映えるピュアホワイト系。こちらは色鮮やかに仕上がりますが、色が主張し過ぎることも。
対してナチュラルホワイトは色のバランスが取りやすいので使いやすい紙色です。
ホルベインの輸入高級水彩紙、ウォーターフォード、アヴァロン、ストラスモアはコットン100%で作られています。綿花をドロドロにしたものは色んな方向に繊維が絡まるため、丈夫で均一な表面になります。
もう少しお手頃な水彩紙になるとコットンに繊維の長い針葉樹のパルプを混合した紙を製造しているそうです。
また、ホルベイン水彩紙は全て中性紙。酸性紙は経年でボロボロになるので長期保存には中性紙がおすすめです。
一般的なg(グラム)表記は1㎡(平米)あたりの紙の重さを示していて、数字が大きいほど厚い紙を示しています。
また日本では慣習的にKで表すことがありますが、これは大判を1000枚重ねたときの重さを示しています。例えば4/6判を1000枚重ねたときに200kgだったら200Kとなります。こちらも数字が大きい方が厚い紙を示していますが、B判だったり菊判だったりと紙自体の大きさが違う場合があり、単純に比較するが難しい単位となっています。
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