紙の劣化の
内的・外的要因
絵画,写真,製図,原稿,資料等、大切な紙資料や作品、大部分が紙でできてる建築模型の保存には、資料の劣化を防ぐ対策が必要です。
紙の劣化には、紙に含まれる酸やリグニンなどによる「内的要因」と、紙の保管状況により生じる「外的要因」があります。この「外的要因」には、光、温度や湿度の変化、 カビ、ホコリ、汚染ガス等があります。これらの外的要因からの保護、物理的な楠強、損傷した資料の劣化を抑えるなどの「予防的保存」を行なう為、資料に適した保護紙、保存容器へ収納することをお勧めします。
基本的な保存方法
保存方法は大きく三つの段階に分かれます。保護紙・エンベロープなどで作品同士や劣化の外的要因との接触を抑えます。より丁寧に保存したい単体の作品は、タトウに挟みます。最後にそれらを箱の中に保存することで、長い時間を超えて美しい状態を保つことができます。
Step1
包む・仕切る
保護紙、クリスタルファイン、エンベロープなどを使用し、個々の作品の表面を保護します。
Step2
挟む
保護紙などで仕切ったら、フォルダーやタトウを使用し、一つ一つの作品をよりしっかりと保存します。この際にインデックスなどを記すことで、後に探す際の検索性も向上します。
Step3
仕舞う
包んだ作品やフォルダー・タトウなどを最後に箱に入れて保存します。箱は密度の高い紙を使用しているため、積み重ねて棚などに保存することが可能です。
保存方法の具体例
図面・ドローイング
建築模型
写真資料
アルバム・写真帳
本・紙資料
ポスター・フライヤー
展示しながら護る
昨今の展覧会への需要の高まりと同時に、いかに資料を護りながら展示を行うかという要求は以前にも増して高まっています。レモン画翠のアートフレーミング部では「展示しながら護る」を徹底し、多くの美術館やギャラリーでの展覧会で採用されています。また、紫外線をカットしながらクリアな視界を確保する高性能アクリル「オプティアム・ミュージアム・アクリル」にも対応しています。
オプティアム・ミュージアム・アクリル
「展示しながら護る」
ための三要素
光について
紫外線は展示物の分子構造に影響を与え、退色を引き起こしたり、紙を破壊したりします。赤外線は熱によって展示物の膨張と収縮を繰り返させることにより、展示物の破壊や剥離を引き起こします。展示のための照明には、主に青色励起白色LEDが使用されています。
室温・湿度について
文化財の展示条件は、室温20℃前後。
湿度は、文化財を構成する素材ごとに状態を安定的に維持できる数値が研究されており、相対湿度で50〜60%が最適とされています。湿度は、展示ケースの中に調湿剤をセットすることで、一定の数値を維持できます。
展示の入れ替えについて
通年同じ資料を展示するのは、可能な限り避ける必要があります。文化資料は、収蔵庫と展示室を往復しているので、そのたびに輸送も発生します。それぞれの環境によって一気に劣化しないよう、収蔵・展示・輸送の3つの環境を安全なものにすることが必要になります。
高度な知識と管理を必要とする、
現代の自然光を活用した展示にも
近年の展示傾向として、自然光を用いて作品を鑑賞するケースが増えています。元来、美術作品と自然光との相性はタブー視されていましたが、管理技術の向上や、研究による知識の向上により可能となりました。展示経験の豊富なレモン画翠ならではの計画で、自然光展示をサポートします。
サービス内容
建築設計事務所・ゼネコン向けの資料保存、保存用品販売、展示サポート、資料保存コンサルティング
お問い合わせ
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