第40 回 学生設計優秀作品展 -建築・都市・環境-


通称「レモン展」として建築家を志す学生たちに親しまれている、「学生建築設計優秀作品展」。レモン画翠が主催する本展は1978年にスタートし、40年という長きに亘って継続する数少ない卒業設計作品展です。 大学・専門学校建築科の卒業設計から優秀作品を一同に集めて展示することで、日本の建築設計教育の高い水準を示すと同時に、学生の方々にとって相互の刺激の機会となり教育効果が期待される貴重な設計展として、高い評価をいただいております。さらに近年では、学生ワーキンググループの企画・運営による特別展を同時開催し、主体的な参加による多くのチャレンジが生まれる場を、学生の皆さまへ提供しております。


会期

<展示期間>
平成29 年5 月3 日(水・祝)~6日(土)

<講評会>
平成29 年5 月3 日(水・祝)14:00〜17:00

時間 10:00~19:00(最終日は16:00 まで)
場所

明治大学 駿河台校舎 アカデミーコモン 2F
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台1丁目

<作品展示>
明治大学 駿河台校舎 アカデミーコモン 2F

<講評会>
明治大学 駿河台校舎 アカデミーコモン3F「アカデミーホール」

入場料 無料
参加校数 大学・専門学校・大学院(56 校99 学科)
展示内容 卒業設計作品 展示(図面、模型)
修士設計作品 展示(図面、模型、修士論文)
講評会審査委員

<審査委員長>
難波和彦(難波和彦+界工作舎、東京大学名誉教授)

<審査委員>
佐々木睦朗(佐々木睦朗構造計画研究所)
下吹越武人(A.A.E.、法政大学)
野老朝雄(アーティスト)
宮晶子(STUDIO 2A、日本女子大学)
(敬称略、順不同)

<司会進行>
未定

主催

学生設計優秀作品展組織委員会
レモン画翠


<委員長>
小林正美(明治大学)


<委員>
赤松佳珠子(法政大学)、今村雅樹(日本大学)、宇野求(東京理科大学)、大河内学(明治大学)、門脇耕三(明治大学)、佐藤光彦(日本大学)、下吹越武人(法政大学)、田路貴浩(京都大学)、古澤大輔(日本大学)、堀啓二(共立女子大学)、松下希和(東京電機大学)、山中新太郎(日本大学)、山本圭介(東京電機大学)、ヨコミゾマコト(東京藝術大学)、渡辺真理(法政大学)、松永直美(レモン画翠)


<協力>
赤堀忍(芝浦工業大学)、安藤直見(法政大学)、貝島桃代(筑波大学)、郷田桃代(東京理科大学)、篠原聡子(日本女子大学)、杉浦久子(昭和女子大学)、園田眞理子(明治大学)、積田洋(東京電機大学)、手塚貴晴(東京都市大学)、中田千彦(宮城大学)、古谷誠章(早稲田大学)、両角光男(熊本大学)、山名善之(東京理科大学)、山本俊哉(明治大学)、渡辺仁史(早稲田大学)


(敬称略、五十音順)
特別後援 明治大学
後援 一般社団法人 日本建築学会
公益社団法人 日本建築家協会
公益社団法人 日本建築士会連合会
公益財団法人 まちみらい千代田  
千代田区
企画運営 学生設計優秀作品展組織委員会
学生運営WG*:共立女子大学、日本大学、法政大学、明治大学
(開催準備~閉会まで組織委員会とともに企画・運営を行う御茶ノ水周辺の4大学で編成された学生チーム)
協力:東京理科大学
事務局 レモン画翠

1

一人の学生と画材屋の店長との出会い。学園紛争の爪痕が残る中、大盛況となった小さな展覧会。

30年前、ある学生とある画材店の店長の出会いから、 卒業設計展の先駆けである学生建築設計優秀作品展(通称:レモン展)が始まった。
レモン展が始まった1970年代は、学園紛争が終わったばかりで、レモン画翠社長であった松永和夫氏が『学園紛争のときに学生達が店に逃げ込んできて、入口に食用として置いてあったレモンを催涙ガスの被害を和らげるためによく買っていた』と回想するくらい、まだ紛争の火種が残っている時代だった。 その頃、大学の建築学科では、英国式と呼ばれる古式の高い製図道具セットが売り続けられていた。
日本大学建築学科の4年生であった重枝豊氏(現、日本大学理工学部准教授)はレモン画翠店長であった加賀敏博氏に、レモン画翠が推薦する製図道具セットを作り、安く学生に提供できないかと提案し、あれこれと選定を始めていた。 また当時は、卒業設計を他の大学の学生が見る機会がなかった事もあり、そのセットを販売した利益の一部を使って、御茶ノ水近郊の大学を集めて展覧会を開催するという企画を立ち上げたのである。 旧・日仏会館(現、華道池坊御茶ノ水学院)の一室を借り、東京大学、東京理科大学、東京電機大学、日本大学、東京藝術大学、文化学院、YMCAの7校7学科を参加校として、第1回の展示会が開催された。会場は現在(明治大学駿河台校舎アカデミーコモン)の1/10ほどのスペースしかなかったが、来訪者数は800名を超え、一時は入場制限をかけるほどっだったという。


2

学生主体の運営の衰退と復活

継続して開催しているうちに、企業としての社会的評価を得ると同時に、地域におけるレモン展の認知度が高くなったことによって、多くの人々がレモン展の継続を期待する状況が生まれていた。 もちろん経済的に厳しい状況もあった。しかし、建築を学ぶためのシンポジウムや、まちづくり展を開くなど、地域の企業が利益を追求するだけでなく、感謝の意を込めて利益を還元していくという意味で毎年、イベントを行っていくことに意義があった。
近年では、参加校が50校70学科を数え、初期に比べ格段に規模が大きくなっている。また昨今、全国各地で類似した卒業設計展が開催されているが、レモン展とそれらは根本的に異なっているのである。学会が主催するコンペのような卒業設計ではなく、この企画はあくまでも、レモン画翠と御茶ノ水近郊の学生、すなわち御茶ノ水に拠点を構え、地域に根ざしているもの同士が、地域でできることをやっていこうという趣旨なのである。
当初のレモン展は、レモン画翠からの3人のスタッフと出展する学生達が自主運営していたが、その後規模が拡大するに従い、学生は自分の出展作品を送るだけになってしまっていた。 ここ数年は、企画運営へのより主体的な学生参加が復活し、学生優秀作品集展だけでなく、まちづくり展などの共催により、展覧会の本来のコンセプトが復活し始めている。


3

これまでの30年、これからの30年

レモン展は、「学生が企画をつくり」、「どう資金を集めるか」など、社会に対して、学生がどうアプローチしていくかを考える格好の場と言えるだろう。このような経験は貴重である。「企業が学生のために時間を割き、話を聞く姿勢はまだ世の中に残っている。学生だからこそ出来ることに朝鮮することが大切なんだ。」と重枝氏は言う。 最近の学生の気風を見ると、与えられたことを無難にこなし、特別目立った行動をしない、なにか思っていても実行に移そうとしないという風潮があるが、他者に「話を聞かせる」「聞いてもらう」というモチベーションを持って行動することが大切なのではないかと改めて考えさせられた。1つの企画を30年続けることは、決して容易なことではない。そこには、様々な立場の多くの人々の努力、協力が不可欠であった。しかし、「30年」はあくまでも通過点であり、過去の思い出にするのではなく、より意義のある展示会に発展させていかなくてはならない。 また学生参加という場を与えてくれているレモン画翠があるからこそ、学生は「学生であること」を最大の強みにし、多くのことに挑戦することができる。 レモン展は多くの人の力により、これからも地域に根ざした展覧会として御茶ノ水に生き続けるであろう。


各分野で活躍する歴代の出展者

五十嵐太郎(東北大学) 伊藤恭行(C+A/名古屋市立大学) 岡田哲史(岡田哲史建築都市計画研究所/千葉大学) 小川広次(小川広次建築設計事務所) 小野弘人(西片建築設計事務所) 貝島桃代(アトリエ・ワン/筑波大学) 熊倉洋介(熊倉洋介建築設計事務所) 坂牛卓(O.F.D.A/信州大学) ジン・ヨハネス(Gin Johannes Studio) 田井幹夫(アーキテクト・カフェ) 竹内昌義(みかんぐみ/東北芸術工科大学) 手塚由比(手塚建築研究所) 寺林成子(SO設計事務所) 中村拓志(NAP建築設計事務所) 西森陸雄(西森事務所) 堀啓二(山本・堀アーキテクツ) 森川嘉一郎(桑沢デザイン研究所) 山下秀之(長岡造形大学) 山名義之(東京理科大学) 米田明(アーキテクトン/京都工芸繊維大学)