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黙示録ーデューラー/ルドン

これイエス・キリストの默示なり。即ち、かならず速かに起るべき事を、その僕どもに顯させんとて、神の彼に與へしものなるを、彼その使を僕ヨハネに遣して示し給へるなり。(黙示録1:1)
東京芸術大学美術館で開催中の「黙示録ーデューラー/ルドン」にあわてて行ってきました。国立西洋美術館の「アルブレヒト・デューラー版画・素描展」(1月16日まで)と同じ会期と思い込んでいましたが今週いっぱいで終了です。

芸大には時々仕事でお伺いしますが、大学美術館に入るのは初めて。内容はデューラーの木版画集「黙示録」を中心として西洋美術における黙示録図像の変遷を、中世末期から近代までをたどります。本来なら国立西洋美術館の「アルブレヒト・デューラー版画・素描展」の宗教セクションの目玉になるはずの「黙示録」がなぜ芸大に来ているのかはちょっと謎です。

世界の終末と再生の大スペクタクルの「ヨハネの黙示録」をいかに視覚化するのかが主眼。その点ではデューラーの「黙示録」は決定版。傑作の評価が高いのは「四人の騎者」「聖ミカエル、竜を倒す」の2点。あと「書物を食べるヨハネ」もいいです。

※左から「四人の騎者」「聖ミカエル、竜を倒す」「書物を食べるヨハネ」

ルドンの「黙示録」は、デューラーの後だとちょっとつらいです。黙示録つながりはありますが、全く別の世界ですよね。別々に見ていたらルドンのほうが好きだと思います。

やはり注目は「…之に乗る者の名を死といひ」。デューラーの前記の2点をミックスした感じです。その他では「…日を着たる女ありて」 「我また一人の御使の底なき所の鍵とおおいなる鎖とを手に持ちて、天より降るを見たり」がいいかな。ルドンの黒に吸い込まれそうです。※右の図版「…之に乗る者の名を死といひ」


東京芸術大学美術館の展示室はちょっと小振りです。通常の展覧会の1〜2セクション位でしょうか。速攻なら20分もあれば出口。作品は強力ですがなんとなく物足りない感があるかもしれません。そんな時は国立西洋美術館へハシゴしましょう。圧倒的な質と量の最後に「メレンコリアI」が待っています。(K)