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特別展「五百羅漢」

江戸東京博物館で開催されています特別展「五百羅漢ー増上寺秘蔵の仏画 幕末の絵師 狩野一信」に行ってきました。会期は7月3日(日)まで。

東京タワーのすぐそば、港区・芝の増上寺。徳川将軍家の菩提寺だった浄土宗の大きな寺院です。しかし、その蔵の中に、幕末の絵師・狩野一信(1816ー63)が描いた「五百羅漢図」100幅が眠っていることをご存知の方は、ほとんどいないでしょう。一信は空前絶後の全100幅を構想し、約10年の歳月を制作に費やしました。しかし、残念ながら96幅まで描き終えたところで一信は病没し、残り4幅は妻・妙安、弟子・一純らが補って完成させ、増上寺に奉納されました。昭和20年(1945)「五百羅漢図」はかろうじて戦災を免れましたが、この絵も、狩野一信の存在も、人々の忘却のかなたに消えて行く事となったのです。平成23年(2011)春、150年の時を経て、画期的な展示で一堂に展示される五百羅漢図。500人の羅漢が、そして一信が甦る瞬間に、ぜひ立ち会って頂きたいと思います。

五百羅漢図構成
第1〜10幅 羅漢の日常の暮らしぶりを表す場面
第11〜20幅 自ら懺悔し、出家者や異教徒を教化する場面
第21〜40幅 生前の罪により巡る地獄など六道から救済する場面
第41〜50幅 12の衣食住に関する欲を取り除く修行の場面
第51〜60幅 神通力を発揮する場面
第61〜70幅 禽獣たちを手なづける場面
第71〜74幅 竜宮に招かれ、供養を受ける場面
第75〜80幅 仏像や舎利を洗い、寺院を建立する場面
第81〜90幅 さまざまな天災、人災からの救済を表す場面
第91〜100幅 須弥山のまわりにある4つの大陸を巡る場面

とにかく1幅に5人ずつ計500人の羅漢さんをドバーっと見るしかないわけです。絵の出来がどうのディテールがどうの言ってはいられません。1幅1分としても1時間40分かかります。事前に本展監修者の「山下裕二氏のみどころ解説」で予習しておいたのがよかった。

年配の方が多いかと思っていましたらそうでもなくカップルもちらほら。ふたりでおもしろがって見ています。リアルお坊さんもいらっしゃっていて会場全体にインパクトが満ちあふれていました。

良かったいうか凄かったのは…
第21〜40幅 六道 地獄・鬼趣・畜生・修羅・人・天
圧倒的な地獄絵図。

第23幅 六道 地獄  第22幅 六道 地獄

第49・50幅 十二頭陀
第45幅の陰影法も独特ですが、この2幅は色合いがとても良かった。

第50幅 十二頭陀 路地常坐  第49幅 十二頭陀 
第59幅 神通  第51幅 神通

第61〜70幅 禽獣 
動物たちがかわいいです。人気あります。

第62幅 禽獣  第61幅 禽獣

画像では毒々しい感じに見えますが、実物はうす塗りでとても見やすかったです。特に最初の10幅はとても上品な仕上りです。きっと気を配って描かれたのかと思います。その後段々の力がみなぎってくる…。第70幅以降はたしかに似た構成が多かったり、こじんまりまとまってしまった感じは否めませんでした。でも仏画として素晴らしいと思います。

今回は図録の購入と五百羅漢展特製のみかん最中「五百蜜柑(ごひゃくみかん)」を買って帰りました。(K)