2012建築模型材料カタログ
2012年1月18日
「レモン賞・高橋靗一賞」杉中俊介さん 卒業制作を振り返って
2012年1月23日

メタボリズムの未来都市展

森美術館で開催されています「メタボリズムの未来都市展」に行ってきました。会期は1月15日(日)まで。
1960年代の日本に、未来の都市像を夢見て新しい思想を生み出した建築家たちがいました。丹下健三に強い影響を受けた、黒川紀章、菊竹清訓、槇文彦といった建築家たちを中心に展開されたその建築運動の名称は「メタボリズム」。生物学用語で「新陳代謝」を意味します。それは、環境にすばやく適応する生き物のように次々と姿を変えながら増殖していく建築や都市のイメージでした。東京湾を横断して伸びていく海上都市、高く延びるビル群を車が走る空中回廊でつないだ都市など、その発想の壮大さには驚かされます。この展覧会は世界で初めて、メタボリズムを総括する展覧会になります。日本が大きな転換点に直面している今だからこそ知りたい、建築や都市のヒントが詰まっています。

3つのセクションと特設のメタボリズム・ラウンジで構成されています。

Section 1 メタボリズムの誕生
Section 2 メタボリズムの時代
Section 3 空間から環境へ
Section 4 グローバル・メタボリズム

会期の最後になって滑り込みで観ました。とにかく驚きの連続。富士山麓と皇居を結ぶ大東亜道路や東京湾上を横断する壮大な海上都市、どこでも移動可能なカプセルハウス、まさに子供の頃に思い描いた未来都市そのものです。

さらに驚きなのは〈実現せず/unbuilt〉が多いこと。これは一体何なのだと思ってしまいます。実際に建てられたものには〈実現〉の赤いマークが付いていて妙に可愛かったりします。

《メタボリズムの誕生》では丹下健三の「広島ピースセンター」の模型や写真・図面が印象的です。やはり広島には行かねばと心に刻みました。そして菊竹清訓「スカイハウス」では、映像での優しい語り口に多くの皆さんが集まっていました。

丹下健三《広島ピースセンター》1955年 撮影:石元泰博

《メタボリズムの時代》「東京計画1960」や東京湾計画、海上都市などの壮大な都市計画に圧倒されますが、何故か実際に建てられたものに惹かれてしまいます。打放しコンクリートって本当に力強いです。

東京大学丹下健三研究室「東京計画1960」1961年 撮影:川澄明男

丹下健三《山梨文化会館》1966年撮影:新建築写真部
黒川紀章《中銀カプセルタワービル》1972年 撮影:大橋富夫

菊竹清訓《都城市民会館》1966年 撮影:小山孝
菊竹清訓 《東光園》1964年 撮影:新建築写真部

《空間から環境へ》は、メタボリスムをデザインや音楽でバックアップした粟津潔や一柳慧の作品から日本万国博覧会の建築群。リアル万博世代の私には、お祭り広場、エクスポタワー、東芝IHI館、各パビリオンのパンフレットなどが懐かしい。
《日本万国博覧会 お祭り広場》 1970年 撮影:新建築社写真部



展覧会カタログは4,800円。豊富な図版と数々の論考で資料として一級品。でも建築系の書籍はちょっとお高い。

会期末だったのか「中銀カプセルタワービル」のTシャツが無かった。ちょっと欲しかった。でも買っても着るだろうか微妙。z