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フェルメールからのラブレター展

Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されています「フェルメールからのラブレター展」に行ってきました。会期は3月14日(水)まで。

オランダ黄金期の巨匠、ヨハネス・フェルメール。精緻な空間構成と独特な光の質感をあわせもつ作品群は、今なお人々を魅了してやみません。現存する30数点のフェルメール作品のなかでも、日常生活に密やかなドラマをもたらす手紙のテーマは、重要な位置を占めています。本展は日本初公開となる《手紙を読む青衣の女》をはじめ、《手紙を書く女》、《手紙を書く女と召使い》の3作品が一堂に会するまたとない機会です。さらに、同時代に描かれた、人々の絆をテーマにした秀作も併せて紹介し、人物のしぐさや表情、感情の動きに注目することで、17世紀オランダ社会における様々なコミュニケーションのあり方を展観していきます。

セクション割りは、
1.人々のやりとりーしぐさ、視線、表情
2.家族の絆、家族の空間
3.手紙を通したコミュニケーション
4.職業上の、あるいは学術的コミュニケーション

実は私はフェルメール初体験です。ちょうど混んでいる時間帯で入口で30人待ちの状態。まあ覚悟の上でしたので皆さんといっしょと楽しむことにします。

とにかく混雑していますので、まずフェルメールを見るために最後まで行こうとしましたら、なんと途中の広めのホールに展示してあるではないですか。bunkamuraのリニューアルとはこのことなんですね。

優に10点ほどは展示できる場所にフェルメール3点。それもすでの黒山の人だかり。真ん中のソファで休まれている方にいらっしゃいます。これならば慌ててもしかたないので、もうひとつの目的である他の作家の作品をゆっくりと見ることにしましょう。

中でも、ピーテル・デ・ホーホ《室内の女の子供》、フェルディナント・ボル《本を持つ男》、ヤン・リーフェンス《机に向かう簿記係》がよかったかな。

ピーテル・デ・ホーホ《室内の女と子供》1658年頃 アムステルダム国立美術館
フェルディナント・ボル《本を持つ男》1644年 個人蔵
ヤン・リーフェンス《机に向かう簿記係》1629年頃 個人蔵

《室内の女の子供》は奥に見える小部屋の存在感がよく出てます。そこに誰かがいるようにさえ感じられます。《本を持つ男》は、期せずしてお隣にいらしたご婦人が「これレンブラントよねえ」と、まさにその通り。《机に向かう簿記係》にもレンブラントの影響が見えますが、精密な表現力にはちょっと驚きです。

一通り見てからフェルメールに戻ってみると混雑はさらに倍加…。ただ遠目で観察すると、どれか1点は空いているので目がけて突進することに。といっても真ん前まで押しのけてはいけないので、お一人手前から顔を出して見てみます。単眼鏡をお持ちの紳士の方もチラホラです。日本美術を見る時には持っていきますが、これはちょっと失敗した。

ヨハネス・フェルメール《手紙を書く女と召使い》1670年頃 アイルランド・ナショナル・ギャラリー
ヨハネス・フェルメール《手紙を書く女》1665年頃 ワシントン・ナショナル・ギャラリー
ヨハネス・フェルメール《手紙を読む青衣の女》1663-64年頃 アムステルダム国立美術館

まずは《手紙を書く女と召使い》が素晴らしい。手紙を書く女の手元、召使いのドレスの色と表情、深紅のタペストリーや床に落ちている紙や蜜蝋など。光の当たり方もコントラス良くくっきりと見えます。構図もパーフェクトで凄いです。

《手紙を書く女》は、とても柔らかな光につつまれている作品。こちらを見ている表情にちょっとドッキリしてしまう。机の上の羽根ペンや真珠、小物の表現にも驚いてしまう。

《手紙を読む青衣の女》は、蘇ったラピスラズリの色は、説明パネルを見ると劇的に変わっていることがわかります。明らかに手紙を読んでいるであろう口元や手紙を握りしめた手の表情に感動したり、地図のポールとイス机などバランスに感心したり色々見えてくる作品です。

全作品37点を〈re-create〉したフェルメールセンター銀座の「フェルメール 光の王国展」にも行ってみようかな。