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共立女子大学 関 笑加さん 卒業制作を振り返って

 

第38回レモン展出品から武蔵野美術大学造形学部建築学科(2015年当時)関 笑加さんに「坂」制作中の思い出などを振り返っていただきました。


はじめに

卒業制作を終えて約1年経った今、執筆のお願いを頂いた時何を書けば良いのかさっぱり思いつきませんでした。正直、毎日建築の事は考えていなかったです。まじめに建築を考えてみたり、ふざけてみたり、建築さぼってみたり、感情もころころ変化していて、だいぶ先生や友達、後輩にも迷惑をかけたなと思い出します。感謝の気持ちも込めて、つたない文章ではありますがその時の素直な気持ちを振り返っていきたいです。

 

好きな事をテーマに

 

最初は、社会問題とか、地元を活性化していこうとかそこからテーマを決めていこうと考えてはみたももの思いつかず即断念しました。私らしくなかったなとも思いました。地元の東京→目黒→特徴→坂。そんな単純な流れでテーマは早い段階で決り、それと同時に坂が好きだった事も知り、もうこれしかない、建築と絡めていこうと思いました。自分らしいテーマ決めと好きな事をテーマにした事で最後まで考え悩む事を諦めずにできたと思います。

 

調査、敷地選定

 

坂の魅力と建築を絡めるため、東京の坂をスケッチし感じた事をまとめていました。その中で魅力的な坂を、区画整理された住宅地に入れる事で都市に開いた住まいが提案できるのではないかと思い敷地を選定しました。
敷地に関してはあまり好きじゃない所を選んだので、ぎりぎりまで悩みましたが、好きなテーマと嫌な敷地が絡む事で問題定義ができたと思います。 調査に関しては自分らしいテーマに沿った調査の仕方や方法があまりできなかったと反省しました。とても重要なところだと思うし、自分らしい調査方法が見つかるととっても楽しいのだと思います。

 

プログラム決め

 

プログラムを考えるのが苦手だったため、先生や周りに助けてもらいながら今までの設計で学び考えてきた「都市に開いた住まいとは」を絡め決めていきました。プログラムや背景を今まで学んできた事柄にした事によって今までの設計で指摘された点や満足にできなかった点の反省が卒業制作に少しでも活かせたのではないかと思います。
そして、家政学部の建築で学んできた「衣食住とは」や「住まい手」という一番大切な部分を見失わずに考えられたかなと思います。テーマと建築をどう絡めて、提案するかの構想期間を提出ぎりぎりまで費やしたと思います。


設計

 

卒業制作ということで肩に力が入っていた時は手も動かないし、考える事も嫌になりました。でも「すごいものを作ってやろう、なんて気持ちはいらないな」と思うようになってから手が動くようになって楽しくなった気がします。
「なんか違う気がする」や、「しっくりくるな」という自分の感覚を大切にしながら、またその感覚を疑いながら取り組みました。

 

模型制作

 

「ごはんいらない。」というぐらい模型制作に没頭していました。締め切りぎりぎりだった事もあると思うのですが、多分楽しかったのだと思います。正直没頭しすぎてその時の感情はあまり覚えていません。敷地模型は作らず、1/100の周辺を含めた全体模型をつくりました。時間もなかったのと、斜面地だったのでそれだけでインパクトあるし凝れるなと思いました。
模型で一番大切にしていた事は、見てくれる人が楽しんで、発見してくれる事でした。言葉や図面で説明しても分からない事伝わらない事もあるので、一番大切なことや伝えたい事は模型で表現できたらと思っていました。

 

振り返って

 

私は、学内の発表の時は何を伝えたいのか分かりませんでした。発表が終わっても自分を信じてみたり疑ってみたりを繰り返し、疑問を抱いていました。レモン展でやっと自分の伝えたかった事が分かった気がします。結果としてそれが伝える事ができたのか、作品の良い悪いは分かりませんが、私の模型を見て、写真とって笑ってくれている人がいたのでそれで十分だなと思いました。とても嬉しかったです。

 

最後に

何を言っているのか分からない私につきあって考えてくれた先生や、陰ながら見守ってくれた助手さん、一緒に頑張った友達や、文句言わずに手伝ってくれた後輩と一緒に作って、レモン展に出れたと思います。卒業制作は一人じゃできないなと素直に感じました。
この場を借りて、レモン展スタッフとして参加させて頂いた2年間含め、とても楽しいレモン展を運営するレモン画翠の皆様と支えてくれた皆に感謝申し上げます。ありがとうございました。