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2012年8月10日

テマヒマ展 〈東北の食と住〉

21_21 DESIGN SIGHTで開催されています「テマヒマ展 〈東北の食と住〉」に行ってきました。会期は8月26日(日)まで。
東北のものづくりには、現代社会が忘れてしまいがちな「時間」の概念が、今もなお生き続けています。長く厳しい冬を越すなかで、繰り返し根気よく行われる手仕事。暦に寄り添い素材を準備する、自然が息づく謙虚な暮らし。未来を考えるデザインの観点からも注目したい「手間」のプロセス、「ひま」というプロセス。本展は、東北の文化や精神を背景に生まれた「食と住」に目を向けます。日本を代表するデザイナー佐藤 卓と深澤直人をはじめ、フードディレクター、ジャーナリスト、映像作家、写真家のよるリサーチと粘り強く前向きな東北の人々との出会いが、展覧会に結実します。テマヒマかけた東北のものづくりから明日のデザインに活かすべき知恵や工夫を探ります。


展示内容は「テマヒマ展 〈東北の食と住〉のための映像」と「東北6県の食と住にまつわる実物展示」で構成されています。

<トム・ヴィンセント、山中 有
「『テマヒマ展 〈東北の食と住〉』のための映像」より、「りんご剪定鋏」

まずはギャラリー1で「テマヒマ展 〈東北の食と住〉のための映像」。各3〜5分のショートフィルム7作品がループで流されています。約30分。
  • マタタビ細工(福島県大沼郡)
  • 笹巻(山形県飽海郡)
  • りんご箱(青森県北津軽郡)
  • きりたんぽ(秋田県鹿角市)
  • 会津木綿(福島県会津若松市)
  • 油麩(宮城県登米市)
  • りんご剪定鋏(青森県弘前市)
どれも見応えがありとても素晴らしい作品に仕上がっています。「テマヒマ展〈東北の食と住〉予告映像」で少し見ることができます。

一つ一つの「もの」が手作りとわかりますが、いままでが特に感じることはなかったのです。でも映像を見た後では、手で作る素晴らしさを感じられずにはいられません。名も知らない人々が一つ一つを作っていく過程には、長年培われて技術が込められており、まさに「テマヒマ」が掛かっていることがわかります。必要な数だけ、必要な時に作る、無理をせずに作る。わざわざ機械に置き換えることはないですよね。


ギャラリー2では「東北6県の食と住にまつわる実物展示」が55種類が展示されています。「食」24種類、「住」31種類。

凍り豆腐、寒干し大根、凍み餅など凍らせて自然乾燥させる東北ならでは保存食。津軽塗りや南部鉄器などの漆器、鉄器。竹細工に桐たんすなど。小久慈焼、楢岡焼、平清水焼などの陶器と雄勝硯に目を奪われてしまいます。

会場風景「テマヒマ展〈東北の食と住〉」予告映像から Photo: Yusuke Nishibe

展示方法がとても素晴らしいです。光と影が際立って「もの」の質感やカタチがまるで新たなデザインのごとく見えてきます。キャプションに相当する説明文も事前に手渡されるパンフレットに集約されています。興味ある「もの」のカタチを見てから、説明文を読むと「もの」に対する深みが加わってまた違って見えてきます。

震災に関しては語れていませんが、それがかえって好感が持てました。心の中にある想いと展示が合わさり、東北の力強さがさらに伝わってきました。